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安全はトップの責任

ギリシャ神話にプロメテウスという神が出てきます。その名には「先に考える人」という意味があり、プロメテウスにはエピメテウス(後で考える人、後悔する人の意)という弟がいました。弟は兄の忠告を聞かずパンドラを妻に迎え入れ、パンドラはのちに黄金の箱を開け人間界にさまざまな災いをまき散らしました。

日々新聞をにぎわす事故がパンドラのまき散らしたものかはわかりませんが、ヒヤリ・ハットのときに対策を講じていれば防げたものも多いはずです。ひとたび事故が起きればそれまで築いてきた信用を失い、得意先は戻ってきません。重大事故の場合、後処理には膨大な時間とお金がかかり、倒産に追い込まれることもあります。

安全管理に本腰を入れ強化するのはトップの責任です。ヒヤリ・ハットに敏感に反応する人材を集め、商品開発や利益の確保と同じように「安全の目標」を設定しましょう。ヒューマン・エラー(平たく言えばポカ)は「真面目にやれ」と怒鳴るだけでは解決しません。

*【ヒヤリ・ハット】 事故の一歩手前で気がついた、ヒヤリとしたりハッとした出来事。大事故はヒヤリ・ハット300件に1件の割合で起こるといわれています。

*生産第一より安全第一 [詳しく見る]


《ダンク校正マニュアル》
事故事例から学ぼう

世の中の重大事故のほとんどは、機械の誤動作ではなく人間のポカによるものです。それは広告作りも同じで、制作に関わる全ての部署でポカが発生しています。

原稿の誤記、意味不明のメモ、口頭による伝達ミス、目立たない赤字、訂正で生じた矛盾、差替版の設定ミス、原稿なし部分の消え残し、勘違いの疑問、実画像の貼り忘れ、コピペによる化け、保存ミスによる先祖返り…。

他部署のポカで事故が起きたとき、それは校正の責任じゃないと突っぱねる校正者もいれば、そういうポカを想定して事故を未然に防いでいる校正者もいます。どれだけポカをカバーできるか、それがダンクに求められている「校正」です。

その力をつけるには、事故事例を勉強するのが一番です。過去の失敗例を見て、今のやり方でその事故が防げるかを点検し、無理だとしたら新しい方法を考えましょう。1,980円が1,900円だったとき、エラーを知らせてくれる機械はまだありません。

*【消え残し】 デザイナーさんの貼り間違いやコピペミスなどで、その商品に関係ない情報(主にピクト)が入ってしまい、それを校正者が見落としてしまうこと。校正紙にひそむ最も危険な地雷
*【先祖返り】 デザイナーさんが前回データから作るところを前々回データから作ってしまい、前回修正した箇所が元に戻ってしまうこと。〈例〉前回1,000円を900円にしたはずなのに、何でまた1,000円に戻ってるんだ!

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