| 読み手を楽しませる |
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私たちの周りには、「読んでくれなくてもいいよ」と言ってるような印刷物がたくさんあります。[ソフトウェアの使用許諾同意書]や[保険契約の約款(やっかん)]は、字は小さい、漢字は多い、文体は硬いで、読んでもらうのが目的ではなく、“説明責任のために仕方なく”という印象を受けます。
パソコンやケータイの[取扱説明書]も、商品を熟知している人には理解できても、初心者にはちんぷんかんぷん、というケースが少なくありません。
消費者に本気で読んでもらいたいのであれば、作り手側は「内容に誤りがないか?」のチェックだけでなく、「この説明で本当に分かるだろうか?」というチェックを、商品知識のない人にやってもらわなければ意味がありません。
>>>あなたの仕事はチケットを売ることではありません。おいでになったゲストと、最初にコミュニケーションをとることです。でも「いらっしゃいませ」とは言わないでください。それは日本では「いらっしゃいませ」には返事をしない習慣だからです。ゲストから返事をいただいて、はじめてコミュニケーションがとれたことになるのです。
これは東京ディズニーランドのチケットブース用のマニュアルです。「こうしなさい」と押しつけるのではなく、仕事の目的と理由をやさしい言葉で説明しています。こういうマニュアルだと、すいすい頭に入り、先が読みたくなりますよね。
さきほどの印刷物にしても、プロの手にかかればなんとかなりそうな気がします。分厚い説明書を、初級者用・中級者用・上級者用と分冊にするだけでも、イメージは違ってくるでしょう(誰だって薄いほうがいいに決まっています)。
「あそこの約款、面白かったよ」なんてところから企業のイメージアップを図るのも、十分アリではないでしょうか。
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| 東京三菱UFJ? 三菱東京UFJ? |
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広告やビジネス文書の会社名や商品名に誤りがあると、やっつけ仕事と思われ、その価値は半減します。うっかりしやすい会社名としては、三菱東京UFJ銀行(×東京三菱UFJ銀行)、ドン・キホーテ(×ドンキ・ホーテ)、キユーピー(ただし広告ではキューピーもよく見かけます)、ブルドックソース(でもロゴはBull・Dogです)、キヤノン、富士フイルム、三和シヤッター、シヤチハタ、味の素ゼネラルフーヅなどがあります。「株式会社」が前に付くのか後ろに付くのかも重要です。
商品名も正確に覚えるようにしましょう。「〇〇詰め合わせ」一つとっても、「詰めあわせ」「詰め合せ」「詰合せ」「御詰合せ」とまちまちです。 ロゴも各社趣向をこらしています。一澤信三郎帆布では鞄(かばん)という字の「革で包む」を「布で包む」にしています。吉野家の吉は、上が「士」ではなく「土」です。マツダ(自動車)やミツカンは、MAZDA、mizkanとなります。セブン‐イレブンの看板は7-ELEVEnで、なぜか「n」だけ大文字ではありません。
「案内図」も店舗名に誤りがあると、そのお店に失礼なだけでなく、消費者の失笑を買うのでご注意ください。よく見る間違いとしては、不二家(×不二屋)、ビックカメラ(×ビッグカメラ)、サイゼリヤ(×サイゼリア)、イトーヨーカドー(イトーヨーカ堂は企業名です)などがあります。会社名や市町村名が合併や統合で変わったら、案内図は今のままで大丈夫か、必ずチェックしましょう。
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| 求人募集はスピード勝負 |
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求人広告を出したのに、「反響がない」「いい人が見つからない」という場合、問題はどこにあるのでしょう。「時期が悪かった」で済ませるのではなく、応募者の立場から考えてみましょう。
うまくいかない理由としては、「マンネリ表現が多い」「就業条件が分かりづらい」などがあげられます。“未経験者歓迎”を“未経験で素直な方大歓迎”とするだけでも、受け手の印象は変わってきます。ダメでもともと、いろいろ試してみてはいかがでしょう。
また、応募から採用までに時間がかかりすぎるのも問題です。応募者が採用側に求めているのは、採用までの決定スピードです。
履歴書の書類審査に1週間、さらに面接までに1週間、採用決定にまた1週間・・・こんなスケジュールでは、いい人材であればあるほど、他社に先を越されてしまいます。
求人広告が日曜の朝刊に折り込まれているのに、「日曜は定休日なので受付は月曜日から」なんてのん気に構えていてはだめです。面接はできるだけ早く行いましょう。
一番良くないのが、「人手が足りないから」と採用基準を落とすことです。面接時は「少し気になる」程度のことでも、毎日一緒に働くとなれば「かなりイライラさせられる」ことになります。費用はかさみますが、理想の応募者(探せば必ずいます)が来るまで、優秀な派遣スタッフ(こちらも探せば必ずいます)でつなぐのも、品質やサービスを維持するためには有効な手段です。
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| レベルの差は歴然 |
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どんな仕事にも、「本物のプロ」と「そうでないプロ」がいます。
例えば、「行列のできるお店のコックさん」と「閑古鳥の鳴いているお店のコックさん」が、材料も道具もすべて同じモノを使って「オムレツ対決」をしたとします。
結果は、手際の良さはもちろん、盛り付け、味、後片付けにいたるまで、「行列のできるお店のコックさん」の圧勝ではないでしょうか。
本物のプロは、一つひとつの動作にしっかりとした理由があり、無駄がありません。10人分を続けて作るときも手を抜きません。それは、“手を抜いたときの怖さ”を知っているからです。
「赤ペン1本でできる知的ワーク」「自宅で手軽に高収入」・・・このようなキャッチコピーによって、校正は「少し勉強すれば、誰でもプロになれる」と思われがちです。
たしかに校正は誰でもプロになれます。しかし実際の募集広告では、「●年以上の経験者」という応募条件が多く、未経験の方には厳しい業界です。それは見落としを限りなくゼロにする「ノウハウ」と、見落としたときの「怖さ」は、実践でしか身につかないからです。
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| 広告校正テスト |
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お客様の満足度アップに欠かせないのは「消費者視点力」です。トップ直通の『投書箱』に、苦情が寄せられてからアクションを起こすようでは、プロとは言えません。
そこで今回は、みなさんの「消費者視点力」をチェックしてみましょう。答えは「なあんだ」というものばかり。全問正解を目指してください。
次の広告を読んで、明らかな間違いを見つけてください。辞書、ネット検索等で調べてはいけません。(制限時間:20分)
【問1】
今年大人気の動物柄のTシャツ。これからの季節にぴったり!
幼園児アニマル柄プリントTシャツ 綿75%・アクリル25% 130〜150cm
本日限り 1,400円(税込)
【問2】
〈当社オリジナル〉ジャガード織カーペットカバー
アイボリー・ブルー・グリーン 3畳用200×250cm 各2,980円(税込)
*その他各種サイズを取り揃えております。
【問3】
おもてなしの多いこれからの季節に、まとめ買いのチャンス!
国産茶葉使用。低温で抽出したこだわりのおいしさ
伊藤園 お〜いお茶2L 6本パック 1,230円(税込) 18本(箱入) 3,600円(税込)
*表示価格はすべて税込み価格です。
【問4】
一流ブランドディスカウントショップ『DUNK』 開店15周年記念!!
抽選でハワイ旅行や総額1,000,000万円分の商品券が当たる!
特賞:ハワイ旅行7日間ペア宿泊券(5名)
1等:10万円の商品券(5名)、2等・・・
【問5】
“夏までに絶対3kgやせたいあなたへ”
当店のジェットバスは、ブルターニュ地方の海塩を使い、乱流が引き起こす小さな気泡で全身をマッサージ。疲れがとれリラックスできます。
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| 《受験者の声》 |
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調べたい!と感じる点が多く、広告を作るのは大変だと思いました。
〈20歳・専門学校生〉
このようなテストを受けたのは初めてです。いい勉強になりました。
〈25歳・会社員〉
校正とは、文字の誤りを直すものだと思っていましたが、内容のチェックもするのだと知り、驚きました。〈26歳・フリーター〉
どれも正しいような違うような・・・非常に悩みました。〈33歳・会社員〉
引き合わせテストや漢字テストが多い中、消費者視点を重視したこのテストはすごいと思います。〈27歳・校正業〉
本当にクイズのようで楽しかったです。自分が知っていそうなジャンルでも、意外に確信を持てないと改めて思いました。〈36歳・パート〉
これまで何十年も何気なく見ていた広告が、テストになるとこんなに難しいなんて考えてもみませんでした。〈40歳・主婦〉
学生のわたしには、【問3】のお茶は高すぎます。どうでもいいことですみません・・・
〈22歳・大学生〉
どのように表示すれば読み手に誤解を与えないか、またわかりやすい表記になるのか、なども考える必要があると感じました。〈32歳・大学院生〉
以前に受講した通信教育とまったく違う問題だったので、びっくりしました。〈34歳・主婦〉
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| 誤字脱字を9割減に |
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字の間違いを指摘され、恥ずかしい思いをした経験は、誰にでもあるはずです。
誤字脱字は小さなミスです(さすがに、お礼状がお令状だったら大問題でしょうが)。しかし、その裏にはさまざまな問題が隠れています。見直す余裕がない、指摘されたら謝ればいい、ミスに対する関心が低い・・・。小さなミスを直そうとするかしないか、これは大きな違いです。
誤字脱字を「たいしたことないさ」で片付けてしまう人は、事故を引き起こす要因をいくつもかかえています。反対に「失礼なことをして申し訳なかった」と受け止める人は、もともと誤字脱字をほとんどしません。そして何を書いたのかまで、よく覚えています。
誤字脱字を減らすには、誰かに読んでもらうのが一番です。人間には“思い込み”や“錯覚”という盲点があり、「何度も読み返したから大丈夫」とはなりません。
ある有名な神社で「おみくじ」を引いたときのこと。運勢のところで、低姿勢が底姿勢になっていました。大勢の人の目にふれる印刷物は、ぜひ最終チェックをプロの校正者に任せていただければと思います。チェックが1回でしたら、そんなに費用はかかりません。
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| 待ってろ! 電通 |
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あっ、すみません。待ってなくて結構ですので、どうぞ先に行ってください。ちょっと言ってみたかっただけなので・・・
さて、電通さんと我が社は同じ広告業界でありながら、その役割はまったく違います。
電通さんがテレビCMやイベントという“空中戦”で消費者の目を引きつけるのに対し、我が社はチラシやカタログといった商品情報をより詳しく紹介する“地上戦”が得意です。
“地上戦”は、1人当たりの売上高が我が社の ウン十倍の大手広告代理店や経営コンサルティング会社には、決して真似のできない(真似する気にもならない)戦い方です。広告提案にしても、「靴下の5色組って、片っぽに穴があいたら使い回せないから、5足同じ色のも用意したほうがいいんじゃないでしょうか」といった、なんともセコいものです。
しかし、“地上戦”でしか知りえない「各種広告のイイトコロ」を、提案や校正、制作に活かせるのは我が社の強みです。ギフトカタログのシズル感を小物アクセサリーのチラシに応用したり、「A地区の市外局番は、来月から変更では?」という疑問を出して、「そんな細かいところまでよくご存知で」とびっくりされたり・・・(タネをあかせば、昨日別の会社のカタログ校正をしていて、知ったのですが)。
*「我が社」を「ダンク」に置き換えると、読み慣れた文章に戻ります(まあ、これはこれで趣きがありますが)。
シズル【sizzle】 肉を焼くときのジュージューという音のこと。保険なら安心(校正も)、宝石なら余裕といった商品の付加価値を、消費者にイメージさせることができたらセールスは成功する、と言われています。
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| 安全はトップの責任 |
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ギリシャ神話にプロメテウスという神が出てきます。その名には“先に考える人”という意味があります。プロメテウスにはエピメテウス(後で考える人、後悔する人の意)という弟がいました。弟は兄の忠告を聞かず、パンドラを妻に迎え入れます。パンドラはのちに黄金の箱を開けて、人間界に様々な災いをまき散らしました。
日々新聞をにぎわす事故が、パンドラのまき散らしたものかはわかりませんが、ヒヤリ・ハットのときに対策を講じていれば、防げたものは多いでしょう。ひとたび事故が起きれば、それまで築いてきた信用を失い、得意先は二度と戻ってきません。重大事故の場合、後処理には膨大な時間とお金がかかり、倒産に追い込まれることもあります。
安全対策に本腰を入れ、強化するのはトップの責任です。ヒューマンエラー(平たく言えば、ポカ)は、大声で「しっかりしろ」と言うだけでは解決しません。
真っ先にしなければならないことは、ヒヤリ・ハットに敏感に反応する人材を集めることです。そして新商品の開発や利益の確保と同じように、“安全の目標を設定する”ことです。事故に「待った!」はありません。危険が身にしみてから、では遅いのです。
ひやり-はっと【ヒヤリ・ハット】 事故の一歩手前で気がついた、ひやりとしたりはっとした出来事。ヒヤリ・ハット300件に1件の割合で大事故が起きると言われています。だから「ああよかった」で済ませてはいけません。
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| 机の上は滑走路 |
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「整理・整頓・セキュリティー」のようなオジサン化した標語も、プロの手にかかればこのように変わります(つくった方がプロなのかは分かりませんが)。「滑走路」という言葉を使い、何をどこまですればいいのかを、明確に打ち出しているところがカッコいいです。
標語はちゃんとやっていない人へのメッセージです。何度言っても言うことを聞かないスタッフの、心に届くものでなければ成果は上がりません。
ごちゃごちゃした机の上は 危険がいっぱいです。A社に提出する書類をB社の封筒に入れてしまったり、会議で使う大切な資料をなくしてしまったり。一方、机の上がきれいな人は「探す」ということがありません。頭を使いながら整理整頓をしているので、どこに何があるのか、ちゃんと覚えているのです。滑走路は無理でも、「帰るときに机の上の書類を全部引き出しにしまう」くらいは心がけたいところです。
標語に限らず『工程表』だって、その気になれば双六(すごろく)くらいにはなるでしょう(たぶん)。そんなインフラ整備も、どこかのイケてる会社ではすでに行っているかも知れません。
インフラ 【infrastructure】の略。快適な生活や仕事をするために必要な設備やシステムのこと。
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| 使わない色をつくる |
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看板には、「あの色なら○○屋さん」という暗黙のルールがあります。そうしなければいけないというわけではありませんが、学習塾は紺、旅行代理店は青、葬儀社は紫、園芸店は緑、中華料理店は赤、カレー屋さんは黄、などが一般的です。もし、やきとり屋さんの赤提灯(赤地に黒文字)が白提灯(白地に黒文字)だったら、つけ麺屋さんと間違う人も出てくるでしょう。
企業はさまざまなシチュエーションで、「消費者の目にどう映るか」を考え、色に趣向をこらしています。たとえば同じ商品でも広告の目的や季節によって、掲載する写真をブルー、ピンク、ベージュと使い分けています。 またスーパーのチラシは、98円セールのような「ディスカウント型」のときは1色刷り、「メニュー提案型」のようにシズル感を強調したいときは4色刷りです。明光義塾の「紺と黄」で配色したチラシは、“名門(大手)、楽しさ”がよく表れています。ソフトバンクの「黒とグレー」のシンプルな看板も、きちんとした印象を与えます。
ある鉄道会社の自動改札は、チャージ残額が1,000円以上のときは「黒に白文字」ですが、1,000円未満になると「黒に赤文字」に変わります。この色は見づらい上に、“恐怖、威圧”といった裏サイトのイメージもあります。取り扱いには十分ご注意ください。
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| 閉店したら電気は消す |
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とっくに閉店してるのに、深夜もこうこうと電気をつけっ放しにしている看板やショーウインドー。「ここにこんなお店がありますよ」とアピールしたいのはわかります。しかし、CO2削減がこれだけ注目される中、イメージを悪くしているだけではないでしょうか。
結局その電気代も、お店でかぶるか、価格に反映されるわけですから、どちらにしてもいいことはありません。その一方で、店先を季節の草花できれいに飾り、「植物の手入れがこんなに行き届いているのだから・・・」と好感度をアップさせ、新規客を獲得しているお店もあります。
閉店したら電気は消す、これは“お客様へのマナー”でもあります。飲食店の場合、「看板を消すイコール閉店」を意味します。暖簾をくぐって入ろうとしたのに「すみませーん、もうおしまいなんですよー」なんて言われたら、ムッときますよね。「ついうっかり」にはお気をつけください。
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| “お売り下さい”の凄さ |
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キャッチコピーの役割は、読み手に「どうして?」と思わせ、「本文も読んでみようかな」という気にさせることです。言いたいことを最初に「ずばっ」と言ってしまうと、そこで終わってしまいます。
四谷学院の“なんで、私が東大に!?”はその成功例です。これを読んで「ここに通えば自分も東大に入れるんだ」と思う人はいません。ただ、「参考になりそうだから、もう少し先まで読んでみようかな」という気にはなります。もしキャッチコピーが“他にはない、「ダブル教育」”だったら、先を読みたくなるでしょうか。
ブックオフの“お売り下さい”を初めて見たとき、「へんな日本語」と思った人は多いはずです。しかしブックオフは、このへんな日本語で「ブックオフ=古本屋」というイメージを一新しました。それまでのリサイクル業界は“高く買います”がふつうでした。それが今では宝石・衣料・家具・車など、どこも“お売り下さい”を使っています。たしかに“お売り下さい”とお願いされると、“高く買います”が上から目線に見えてくるので不思議です。
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| その“お得”ちょっと待って! |
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「1セット 15食入りで5,000円。今回は2セットまとめてお買い求めになると9,600円とたいへんお得です」。TVショッピングを見ている主婦の方は“たいへんお得”という言葉に敏感です。ささっと頭の中で計算し、「そんなに安くないわね」と思います。
ですからこの場合、単に「9,600円になります」とか「少しお得です」のほうが適切です。
もともとの「1セット 5,000円」という価格設定が“破格”だとしても、2セットまとめて買ったときの値引率が4%だと、安く感じられません。この“安くない”というイメージは、へたをすると、この番組で扱うすべての商品にネガティブな影響をおよぼします。
「今回はこれにプリンターまでお付けして、なんと39,800円! 39,800円でご提供させていただきます」。“たいへんお得”や“なんと”という言葉は、「ほんとね♪」と消費者の共感を得ることができなければ逆効果になります。
主婦の好きな言葉は“大特価”や“激安”といった抽象的なものではありません。ずばり“半額”です。
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| 日本一の国語辞典 |
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広告ではほとんどの場合、「日本一、NO.1、トップ、最適」といった最上級の表現はNGです。しかし堂々と、“日本で一番売れている”と宣言している国語辞典があります。
それは三省堂の『新明解国語辞典』です。まじめなのか不まじめなのかよくわからない、“シャープな語釈と実感あふれる用例”をいくつかご紹介しましょう。
れんあい【恋愛】 特定の異性に対して他の全てを犠牲にしても悔い無いと思い込むような愛情をいだき、常に相手のことを思っては、二人だけでいたい、二人だけの世界を分かち合いたいと願い、それがかなえられたと言っては喜び、ちょっとでも疑念が生じれば不安になるといった状態に身を置くこと。
にげる【逃げる】の用例 刑務所から逃げる。
「全てを犠牲にしても」「二人だけでいたい」・・・青春映画のあらすじみたいです。【逃げる】にしても、「刑務所から」って発想はふつうじゃありません。「動物が檻(おり)から」でも「運動部員が合宿所から」でも良さそうなもんですが、こんな意外性が“日本一”の秘けつなのでしょう。
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| 私が責任者ですシール |
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品質管理の基本は、「いつ、誰が、何をしたのか」を記録に残すことです。これは、後日問題が起きたとき、「誰が悪いのかをはっきりさせる」という後ろ向きの理由もありますが、それだけではありません。例えば、スーパーの野菜売場で見かける『私が作りましたシール』。畑を背景にニコニコ顔の生産者が写っているシールが貼ってあって、値段も少し割高だと、「ほかより安全で、おいしいのかな」と思えてきます。
映画の最後に、出演者・製作スタッフ・スポンサーなどの名前が出てきますよね。あれを『エンドロール』といいます。エキストラの通行人役でも、もしエンドロールに名前がのるとなれば、なんとなく晴れがましいし、会心の演技をしようって気になるはずです。
「私が責任をもって、この企画を考えました」「私が責任をもって、この実績表を作りました」「私が責任をもって、この稟議書を承認しました」・・・ もしトップの方が社内文書に目を通していて、「どうもうちの連中は検証が甘いなあ」と感じるようでしたら、印鑑の代わりに顔写真入りのシールを貼るようにしてはいかがでしょう。
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| 「非まじめ」のススメ |
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日本動物行動学会が発行する「NEWSLETTER」(2004.1)に、アリの集団行動を研究した報告書(以下、論文)がのっています。その一部を紹介すると、アリの中には、“お利口”と“ややバカ”と“大バカ”が存在し、“大バカ”の一見非効率的に見える行動が、ときに近道を発見したり、新しいエサ場を見つけたりと、全体の効率アップに貢献することもある、というものです。
ここでお伝えしたいのは、バカとはさみは使いよう、ということではありません。この論文のタイトルです。論文といえば、『バーチャルリアリティ技術が地球温暖化に与える影響とは』とか『日本企業に適した被災地支援システムの構築』というような、ハードボイルドなものばかりだと思っていましたが、この論文は違います。
『お利口ばっかりでも,たわけばっかりでもダメよね! 「集団」行動の最適化』 ・・・思考がついていけません。でも、日本動物行動学会さんはこれでOKなんですね。ふところの深さを感じます。ぜひみなさんも、報告書を作るときの参考にしてください(笑)。
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| QRコードの怪 |
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今回は、DTP制作や印刷の仕事をしている方にぜひ知っておいていただきたい、専門的なお話です。
「スミ1色」でつくったQRコードが、データのやりとりをしているうちに「4色分解」に化けてしまい、携帯電話の機種によっては読み取りできないことをご存知でしょうか。
カンプの読み取りテストではOKでも、「印刷したらNG」ということもあるそうなので厄介です。
この事故は、校正者がカンプではなく色校で読み取りテストを行い、制作と印刷の方が最終チェックで「4色分解になっていないか」を確認すれば防げます。
しかし色校のあとにQRコードが「追加・変更」になった場合、校正者は色校での読み取りテストができません。そこで校正者は、カンプで読み取りテストを 実施後、制作と印刷の方に「4色分解になっていないか、確認願います」と、申し送りをしておくと良いですね。
*QRコードは(株)デンソーウェーブの登録商標です。
カンプ 【comprehensive layout】の略。デザインチェックや校正に使う、広告や印刷などの制作見本のこと。
いろこう【色校】 実際に印刷する紙に試し刷りをして、仕上がりを確認すること。色校チェックによって、「まぐろのくすみトル(シズル感出す)」とか「スカートの色、現物に合わせる(もっと明るく)」などの赤字が入ります。
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| 「ある愛の詩」なら映画感傷券!? |
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基準と規準、精算と清算、保証と保障・・・など、意味がビミョーなときは辞書を引きますが、釈然としないことって多いですよね。
そんなとき役に立つのが、『朝日新聞の用語の手引』です(以下、手引)。
例えば体制と態勢。「体制は恒久的」で「態勢は一時的」だそうです。なるへそ♪
観賞と鑑賞は、「映画は、実情に応じて使い分ける」とあります(ううっ、じれったい)。たしかに「映画を観賞する」は目にしますが、「映画観賞券」なんて見たことありません。
夏季と夏期は、「花火大会は夏季」で「講習会は夏期」。でも雨季と雨期は、「雨期で統一」となります(ううっ、ややこしい)。
また、製作と制作のように「混用されている」ものもあります。そこで広告校正では、明らかな誤用以外は問題にしません。また、紙面に混在して気になるときは、まずお取引先の印刷物(刷り見本)を調べ、それでもどちらかはっきりしなければ、「(手引にあるほうで)統一しては?」と疑問を出すようにしています。
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| ライバルをほめる |
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みなさんにとって、競合相手はお客様を奪い合うライバルでしょうか。それとも、一緒に業界を盛り上げていくパートナーでしょうか。
自社の良いところを説明するとき、「アフターサービスがいい」とか「故障が少ない」という話し方はよくありません。なぜだと思いますか? それは、遠回しに競合相手の悪口を言っていることになるからです。
そんなときは「当社はすごい」と言うのではなく、「他社はすごい。でも当社はもっとすごい」というレトリックを使いましょう。例えばケーキ屋さんが、「〇〇菓子店さんは、すごくいいモノ使ってます。だからうちも、牛乳は北海道、卵は青森から仕入れているんですよ」と言えば、“食材へのこだわり”がより際立つのではないでしょうか。
レトリック【rhetoric】 言葉を巧みに使って、美しく効果的に表現する技術。
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| デメリットは正々堂々と |
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おとり広告や不当表示を取り締まるのが、『不当景品類及び不当表示防止法』です。新聞などでは『景品表示法』とか『景表法』と略されています。
事実とくいちがう表記でなくても、「デメリット表示の文字が小さすぎる」とか「限定数があいまい」という場合も景表法にひっかかります。
公正取引委員会(略して公取委)のホームページをのぞいてみると、名立たる企業が「警告」や「排除命令」の処分を受けていることがわかります。自社の商品を魅力的に見せたいあまり、知らず知らずのうちにラインをオーバーしてしまうのでしょう。
また、公取委の認定を受けて、エスカレートしがちな不当表示を防止するために、業界が自主的に作ったものが『公正競争規約』です。 不動産広告でおなじみの『駅から徒歩○分』は、「1分間を80mで算出する」というこの規約によるものです。食品業界では、【最高、極上、一番、ベスト、チャンピオン】【老舗、元祖、本場、本格】【自然、天然、ナチュラル】【生、新鮮、フレッシュ、純、ピュア―】【手造り、焼きたて】などの用語が、使用禁止か客観的な根拠に基づく場合でなければ使えません。
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| パタパタは広告校正の税金 |
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予算の関係で校正会社が使えない、いい校正会社が見つからない、プロに頼むほどの内容でもない・・・などの理由で、「本来の仕事のほかに、校正も兼務している」という方は、たくさんいらっしゃると思います。
赤字検版(赤字消し)のとき、修正個所だけを見て「はい、おしまい」とできればいいのですが、そうは問屋が卸しません。パンを買うとき「消費税」がついてくるように、広告校正にもパタパタという「税金」がついてきます。
ですから、もしみなさんが「修正個所しか見ていない」としたら、そうとう危ない橋を渡っていることになります。価格変更や商品カットによって、連動していたツメ・コピー・画像などに矛盾が生じたり、4カ所に入れるべき修正指示が1カ所モレていた! なんてことはよくあります。
内容を読み込みながらパタパタをしていかないと、赤字以外の場所で発生している問題は見つけられません。また、パタパタをしなければ絶対に見つけられないような、「こそっと書かれた赤字」が見つかることもよくあります。
「言ってることは分かるが、なかなか忙しくて・・・」という方には、「数字と画像だけを合わせる方法」をおすすめします。文章チェックはできませんが、数字や特殊文字(mmやkgなど)、画像はカンタンに化けますので、かなり有効な手段です。
ぱたぱた【パタパタ】 広告校正者必須のテクニック。赤字カンプと修正カンプをぴたっと重ね、パタパタとあおりながら、文字や画像が化けていないか、紙面全体をチェックすること。あおり検版など、名称多数あり。
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| 象を冷蔵庫に入れるには |
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クイズには『考えて楽しむもの』と『答えを聞いて楽しむもの』があります。後者の代表的なものに、「象を冷蔵庫に入れる3つの手順は?」というものがあります。
答えは、冷蔵庫を開ける⇒象を冷蔵庫に入れる!⇒冷蔵庫を閉める、です。
このクイズは、「そうかそうか。家の冷蔵庫じゃなくて、倉庫にあるようなでっかいヤツのことね」という“やられた感”が楽しいので、「そんなバカな!」と思う人は頭が四角くなっています。
では本題です。書類を封筒に入れる4つの手順は? 3つではなく、4つのところにご注目ください。
答えは、封筒を開ける⇒中に何も入っていないか確認する⇒書類を入れる⇒封筒を閉める、です。どんなに簡単な作業でも、必ず「確認」は必要です。
仕事の材料がせっかく昼に届いたのに、忙しいのでそのままにしておき、夜、材料が足りないことに気づき、先方に電話したが皆帰った後で誰もでなかった・・・では困りますよね。実際に手をつけるのは後からでも、材料が過不足なく届いているかは、すぐにチェックしましょう。
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| 外側5mmには書かない |
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数十社の商品情報を集めて「カタログ」や「パンフレット」をつくる際、その取りまとめをするのが『編集事務局』です。
原稿や訂正指示のやりとりはファクスで行いますが、これがなかなかの曲者(くせもの)でして、小さな字はつぶれ、薄い字はかすれ、端ぎりぎりの字は印刷されません。
ツブレやカスレの場合、「ああでもない、こうでもない」と一応解読をこころみますが、結局お忙しい中、書き直していただくことになります。そのほうが確実ですから。
問題は、端ぎりぎりのケースです。字の欠けかたが不自然でなければ、誰もそこに訂正指示があるとは気づきません。
もし記入スペースが十分でないなら、問題は事務局側にあります。出力紙をひとまわり大きくし、その上で「訂正指示は、読みやすい字で、端から5mm内側までにご記入ください。」と印字しておきましょう。
読みやすい字で書く。外側の5mmには書かない。広告チェックを担当されるみなさまに、この2点を留意していただければ、広告の完成度はぐんとアップしますし、無駄なお手間をとらせることもありません。なにとぞご協力の程、よろしくお願いいたします。
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| おだいりさまは左側 |
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毎年、ひな祭りのころになるとドキドキしてきます。といっても、この時期に胸が「きゅん」となるような思い出があるわけではありません。それは、ひな祭り用のケーキ屋さんやお寿司屋さんの「ポスター」で、「おだいりさまとおひなさまが逆!」という間違いを時折目にするからです。
一般的に「おだいりさまは向かって左」が正しく、広告校正のチェック項目にもなっています。結婚式の記念写真も「新郎は向かって左」ですよね。
調べてみると、もともと「向かって右」だったものが、昭和のはじめころ、西洋文化にならって今の形になったそうです。だから、今でも古式にのっとったひな飾りは「向かって右」でいいそうです。
日本人形協会さんのホームページには、「いずれを用いるのも自由」とありますが、油断は禁物。トップページのおだいりさまは、しっかり「向かって左」になっています。
あぶないあぶない。
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| 校正記号はなぜカタカナなのか |
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校正やカンプチェックのお仕事をしているみなさんの中には、赤字を書き間違えて「ヒヤリ」とした方も多いのでは? そこで今回は、「事故にならない赤字の書き方」についてお話しします。ポイントは、誰が直しても同じになるように書く、ということです。
校正記号で一番よく目にするのが「トル」です。この「トル」がなぜカタカナなのかというと、「修正ミスを引き起こさないため」と「平仮名で書くより早いから」です(たぶん)。
「とる」と書くと、万に一つ「とる」と打たれる危険性があります。「そんなの見ればわかるだろう」と怒っても、事故が起きたらあとの祭りです。
カタカナでも危なそうな時は、何をどうしたいのかをすべて書きます。例えば「サブマリン」の「サブ」を囲って「トル」と書いた場合、「マリン」にしたいのか、「トルマリン」にしたいのかはっきりしませんよね。そこで「サブマリン」をすべて囲って、「マリン」にしたければ「マリン」と書き、「トルマリン」にしたければ「トルマリン」と書けば完ぺきです。
最後は、最も危険な「数字」の修正指示です。数字の中でも「価格」だけは、「修正する時はすべて書く」という特別ルールがあります。それは「0を入れる」と「0に変える」では大違いだからです。
ただし商品コードや電話番号など、価格以外のときはこの限りではありません。書く文字数が増えれば増えるほど、書き間違いのリスクも増えるのですから、修正個所だけを書くほうが「安全」です。同じ書き間違いでも、日付や合計金額なら「常識チェック」で拾えますが、商品コードやJANコードとなると、どんなに優秀な校正者でもお手上げのことが多いので、ご注意ください。
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| 会社まで歩く |
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ぎゅうぎゅう詰めの通勤電車。むし暑い季節はますますイヤになりますよね。でも、みなさん。電車って、ありがたい乗り物だと思いませんか? ぜんぜん思わない? あっ、そう。そんな罰当たりのみなさんにおすすめなのが、「会社まで歩く」という冒険です。
まず、インターネットの「MapFan Web」にアクセス。「ルート検索」を使って、自宅の住所を「出発地」に、会社の住所を「目的地」にして、距離を調べます。移動手段は「徒歩」を選択。時速3kmってところが現実的でいいですね。
私の場合、「24kmで8時間」と出ました。もちろん1日で24kmなんて、無茶なことはしません。疲れたら近くの駅から帰り、いずれまたそこからスタートすればいいのです。
休みの日に、地図と定期券を持っていよいよ出発。空気の良くない大通りは避け、できるだけ緑の多い脇道を歩きます。途中、学生街の喫茶店で ♪わけもなく お茶を飲み、お肉屋さんの行列に並んでメンチカツをほおばったりしながら、5日間でみごと走破、いえ、完歩しました。5日はかかりすぎ、なんて言わないでくださいね。ちょうどのどが渇くころになると、あちこちに「ホッピー」のちょうちんが・・・。飲酒は20歳になってから。お酒は楽しく適量を。飲んだ後はリサイクル。
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| DANK 15th Anniversary |
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ダンク設立15周年を記念して、今回は「15歳の歌」を特集します。
まずは鉄板。♪盗んだバイクで走り出す・・・ 尾崎豊「15の夜」です。「無免で・・・」という歌を、プロデューサーから「そんなの誰も聴きたくないよ」と言われ(Good Job!)、作り直したのがコレ。学校の「教科書」にのってると知って、「なんだかなあ」という気分です。次は、アンジェラ・アキ「手紙 〜拝啓 十五の君へ〜」。いい歌ですね、では次。
♪十五 十六 十七と 私の人生 暗かった・・・ 藤圭子「圭子の夢は夜ひらく」。この歌は、「ひろしの夢は夜ひらく」「亜紀の夢は夜ひらく」「キンキンの夢は夜ひらく」「甚八の夢は夜ひらく」などいろいろなバージョンがあります(げらげら)。原曲が歌われていたのは、なんと練馬少年鑑別所! プロはすごいところにまでアンテナを張り巡らしているんですね。まさかこちらは「教科書」にのってませんよね? って調べたら・・・あら残念、ちゃんとのってました。
最後は童謡「赤とんぼ」。♪十五で姐(ねえ)やは嫁に行き お里のたよりも絶えはてた・・・ う〜ん、これも暗いですねえ。「夢は夜ひらく」のメロディで歌えますもん。ちなみに「姐(ねえ)や」は「お姉さん」ではなく、「子守り奉公の女の子」のこと。一番の♪おわれて見たのはいつの日か・・・ は「追われて」ではなく、「負われて」。つまり、子守り奉公のおねえさんにおんぶされて、という意味になります。
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| このチェックシステムはすごい |
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仕事を通じて学ぶことは、どれもこれも実践的で役立つものばかり。その中でも今回ご紹介する、あるクライアントさんのチェックシステムは、間違いなくNO.1です。
進行予定表には通常、「初校チェックは何月何日」「色校チェックは何月何日」しかありません。しかしこのクライアントさんの予定表には、商品ジャンルごとにチェックする時間まで組み込まれています。
チェックは「バイヤーさんにおまかせ」ではなく、その時間になるとバイヤーさんが販促部にやってきて、販促さん、バイヤーさん、校正者(私)の3人で行います。
まず販促さんが原稿を読み、バイヤーさんと私は校正紙を見ています。通常2人の読み合わせを3人で行うのですから、これは相当がっちり校正していることになります。原稿の明らかな間違いやNGワードの個所になると販促さんが、「“最適”はNGワードなので、“ぴったり”に変えました」というふうに、バイヤーさんに確認をとります。そして、ひと商品読み終えるごとに販促さんから私に、「何かありますか?」と声がかかります。
事前に常識チェックをすませておき、気になる点があればここで伝えます。「これから老眼鏡を買う方が対象だとすると、もうすこし若いモデルさんにしたほうが良いのでは?」とか「商品を人工芝の上に置いて撮影してますが、これだとキャンプ場というよりマンションのベランダに見えますが・・・」とか。これらの質問にバイヤーさんが回答し、次回チェックするときはすべてその通りに直っています。
バイヤー【buyer】 商品を仕入れる人。「寝具」「収納」「アウトドア」など、それぞれにバイヤーさんがいます。
バイヤーチェック【buyer check】 制作中の広告の「商品情報」や「シズル感」を、バイヤーさんがチェックすること。
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| プロのプレッシャー |
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プロのゴルファーが1メートルのパットを外す確率は30%だそうです。そんなことを言うと、「なんだ、オレのほうがうまいじゃないか」という方もいらっしゃるでしょう。でもそれは、失敗しても笑ってごまかせるからです。
さて、校正の話です。印刷部数1千万枚のチラシ校正や百万部のカタログ校正も、もし見落としがあったら笑ってすむ問題ではありません。
99点は0点と同じ。誤字の見落とし、検算・曜日・画像の確認もれ、疑問の出し忘れ、ピクトの消え残しなど、たった1つのポカで評価は“ゼロ”になります。
ですから、もしみなさんが超特急の校正をかかえていたら、間違ってもプロに頼んではいけません(笑)。自分でやるか、手の空いている人に頼みましょう。プロの要する時間は、みなさんの3〜5倍とお考えください。
きえのこし【消え残し】 レイアウト変更の際のオペレーションミス(取り忘れ・貼り間違い・コピペミスなど)で、その商品に関係のない情報(おもにピクト)が紙面に入ってしまうこと。大事故になる危険性が高い、校正紙にひそむ地雷。
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| 「写真はイメージです」の境界線 |
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フーズ(食品)の広告でよく目にする「写真は調理例です」や「写真は盛付例です」のコメント。こんなコメントひとつでも、常識チェックをしておかないとおかしなことになります。
例えば、箱から出してお皿に盛っただけの梅干の写真に、「写真は調理例です」と入っていたら、「買ってから何かするのかな?」と思う人がいるかもしれません(たぶんいませんけど)。
こんなポカを防ぐオールマイティーのコメントが、「写真はイメージです」なのです。このコメントは調理例・盛付例のどちらにも使え、たいへん便利です。
しかし、長年「安全牌(ぱい)」だと思っていたこのコメントにも「死角」がありました。
ある市役所の掲示板で見かけた「市民マラソンのお知らせ」。そのポスターに使われているイメージ写真はボストンかベルリンかって感じで、ぜんぜん市民マラソンに見えません。製作した方も「これではまずい」と思ったのでしょう。ごていねいに「写真はイメージです」のコメントをつけていましたが、さすがにこれはムリですねえ。
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| お札の向きはその日の気分 |
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みなさんは財布の中のお札の向きを、「必ず揃える派」ですか、それとも「その日の気分派」ですか? 人によると、「お札の向きを揃える」のは「靴を脱いだら揃える」のと同じで、「たしなみ」なのだそうです。だとすると、銀行のATMは相当無礼なやつですよね。私の記憶では、お札の向きが揃って出てきた例(ためし)がありません。
なぜ銀行はATMのお札の向きを揃えないのでしょう。「お札の向きを揃えるマシン」はないのでしょうか(あれば使うでしょうから、たぶんないのでしょうね)。銀行の商売道具は、貯金箱やメモ用紙ではなく「お札」のはずです。コスト(人手)はかかりますが、1台くらい「たしなみを心得ているATM」があってもいいんじゃないでしょうか。
ある日、KIOSKでスポーツ新聞を買ったときのことです。1万円札を出したところ、年配の店員さんが「小さくなりますが」と言って、すべて同じ向きの千円札を9枚、お釣りでくれました。う〜ん、いい気分。もしかすると、朝の星占い(ワイドショー)の金運は「五つ星」だったのかもしれません。
【KIOSK】 カタカナのときは要注意。JR東日本は「キオスク」、JR西日本は「キヨスク」。
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| 割れ窓理論 |
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「割れた窓ガラスをそのままにしておくと、それが『ここの窓ガラスは壊してもいい』というサインになる」。これが環境犯罪学の“割れ窓理論”です。
たしかに、きれいに掃き清められた道にポイ捨てするのは気が引けますが、ちらほら吸殻とかが落ちている場所だと、「ここならいいか」という気になりますよね(コラ!)。
この理論が言わんとしているのは、「殺人、強盗といった凶悪犯罪を減らすには、刑罰を重くするのではなく、ポイ捨て、落書き、駐車違反のような小さな犯罪の取り締まりを強化すべきである」ということです。
仕事でも同じことが言えるのではないでしょうか。過ちを犯したときのペナルティーを重くするより、普段が大事。報告書の誤字脱字やコピーの取り間違いなど、ささいなミスを減らしていく「取り組み」が大切だと思います。
もしみなさんが今働いている会社の経営者だったら、事故やクレームを減らすためにどんな手を打ちますか? 「うっかりの多い部署は、コピーのミスも多いはず」、そう考えると失敗コピーの枚数を毎月チェックしてみるのも面白いかもしれません。
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